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 星は何処へ行った?;名古屋旅日記あいちトリエンナーレ/カルロス・アギーレ来日公演
3連休は名古屋に行ってきました。
近鉄電車の急行で4時間半、1500円の旅。
新幹線だったら1時間半もあれば着くんだけれど、
じぶんの田舎を通過しながらのんびり里山の景色を見て
がらがらの電車、
日本のなんてない景色の美しさをみつける往路でした。
kintetsu.jpg

その昔、ニューヨークに住んでたころの友人が名古屋出身のおぼっちゃまで
帰国時に名古屋を案内してくれたことがあるんだけど、それ以来の名古屋です。
そのときは味噌カツをごちそうになったのだ。

今回は時間があまりなくて、愛知県立美術館と愛知芸術センターの2ヶ所だけ訪れました。
@あいちトリエンナーレ
a_nb.jpg
名古屋駅に到着してまず訪れた名古屋市美術館前。
公園に自由に絵を描いていいスペースが。
夕暮れの影も美しかったのです。
というわけでとりあえず名古屋市美術館へ。

トム・フリードマン
さまざまなテクスチャを使用した立体やコラージュ。
a_nb1.jpg
ありふれたものの山積。
消しゴムのカスや紙コップのマンダラ、そして真実の愛とは?
この"山積されたもの"は最近とても気になる事象です。
とてもよく目につく。

島袋道浩/漁村美術
a_nb2.jpg
きみは魚をさばけるか?
魚をさばく漁師たちを捉えた映像、
中途半端な塗装、漁村の壁画デ・クーニング、
たこがすき、だからビー玉を海に沈めてみた。
いつか彼らはそれをひらってくれるだろうか、そんな一方的な愛。
とてもおもしろかった。

なにか崇高なもの、歴史あるもの、有名であるもの
そんな、既存のものの価値から越境してゆくことがとても重要だ。
ベルサイユの村上隆も然り。
考えるということを放棄してはいけない。

*写真は名古屋市美術館HPより

ジェラティン
「もし違うなら、じゃあイエスと言うよ(君は帰るけど、僕は残るよ)」
サボテン、ほうき、ちりとり、椅子。ラメ粉。
面白そうだから見たかったのだけど、パフォーマンスは見れませんでした。
ラメ粉を散りばめて掃除するらしい。

あと、まるで生き物の呼吸するを再現してみせる塩田千春の作品は
今回は何100本ものチューブに赤い液体を流して見せるインスタレーションでした。

長者町通りに出る。
万勝S館のマーク・ボスウィックの写真インスタレーションを見る。
鉢植えの植物や蜀台、木の実が散乱(そんな様子だった)するなかに
写真作品が点在していました。
オレンジや黄色、白色等おそらくわざとフィルムを感光させたと
思われる光の後ろに映された人物や風景の美しさは、
もののリアルをさらに浮き上がらせていました。
紙の上にのみかけのコーヒーカップを置いたときにできる輪染みや
タバコの焦げ跡など、またその上に重ね合わされるヒトの気配というレイヤー。
少々メランコリックなインスタレーションだったけど美しかった。
光については、先日のテヴィッド・リンチの映像「ボート」が思い出されました。
both.jpg

ジンミ・ユーン
a_jy.jpg
名古屋の街を這う。その映像。
身にまとったオレンジ色のビニール袋が地面に擦れる音、
街の喧騒、または公園の風の音、鳥の鳴き声。
音が重ね合わされる、
整頓された日常的景色に、這うという異質な行為が重ねられる。
意外とみんな知らんぷりなんだなあ。おもしろくてなかなか席を立てず。
苦しみという悦楽。一般社会的現象から逸脱して社会を見つめるという悦楽。



夜は、今回の旅の目的、アルゼンチンのピアニスト/ギタリスト/コンポーザー
カルロス・アギーレ氏のライヴを聞きにcafeDufiへ。

敬愛するSilviaIriondoからの経由で知った人なのですが
なんとも素朴でまた深みのあるその知的言語世界と音の構成、
閉塞的であったために複雑に進化を遂げたであろう民族的なリズムなど、
ひさしぶりに純粋な美しい音楽を聴くことができました。
終わってから名大西村教授に翻訳してもらいながらもいろいろお話できたのもうれしかった。
翌日の講演会では録音にかかわる面白いエピソードも飛び出して
充実の2日間でした。
川辺に住む彼は、朝起きて川を眺めるとき
上流に住む友人の想いが川の流れに運ばれてくるのを感じ、
また、下流に住む友人を思いながら川に想いを乗せるのだと話していました。
慈しむということはこうやって繋がり運ばれてゆくのだろう。
汚染や破壊も、皆がそうだったらばなかったろう。

Carlos Aguirre Grupo(Crema)Carlos Aguirre Grupo(Crema)
(2010/07/22)
カルロス・アギーレ・グルーポ

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彼が多くを必要としないのは
彼がそれを生み出すから
満ちるということはなんだろう
より多くと繋がること?
手を伸ばせるだけしかてのひらは届かない
てのひらがが届くまわりに
いつでも風は吹いているよ
自分の耳のそばでだけその音は聞こえるよ

わたしは自分の言葉がほしくてしょうがない

翌日は同じく来られていた某店のドンおすすめの
ブラジル雑貨店で購入したCD6枚、1枚500円の大特価だったよ。
ジャケ買いもしたもののハズレなしの大収穫でした。
cds.jpg



今年はあちこち旅回っています。
のこり今月はあと1回瀬戸内に行ければ。
ハンセン病患者の療養施設があり、長いこと入島禁止されていた大島の来訪は
わたしにとっての瀬戸内芸術祭のピークになりそうです。


kawole


あいちトリエンナーレ補足メモ。
愛知芸術文化センター
愛知県美術館

ファン・アウラホ
一見ライト建築にかかわるカタログが展示されているだけに見えるのですが
それらは忠実に再建された油彩からできていました。緻密な作業。
過去のトレース。

志賀理恵子
a_sr.jpg
祖母にまつわる写真の数々。
とても印象に残る写真で他の作品が見てみたいと思う作家さんだった。
女性が系譜についての表現において血なまぐさいのは
血を繋ぐ性を負っているからかもしれないとよく感じる。
またその役割へのどうしようもない憎しみや深い痛みを感じる。

オリヴァー・ヘリング(映像)
老人ホームで老人たちに鍋や食器を持たせて
一斉に鳴らす大騒音即興音楽。
これはまさに生きるというは音楽なんだ、最高に楽しげで最高に胸が詰まる。

ヤコブ・キルケゴール(映像)
a_yk.jpg
特殊な録音装置を作成して、ヒトの耳には聞こえない音を収集し
映像とともに見せる。砂漠の砂が崩れ行く細密な音と映像。

ソニア・クーラナ(映像)
a_sc.jpg
パリ、ロンドンなど路上に寝転がりながら通行人を巻き込むインスタレーション映像。
通行人にチョークでヒト形を描いてもらいながら移動してできた絵画の展示などもありました。
このひともちょっと他に何やっているか興味あるなあ。
鳩のロジック。


*以上の写真はあいちトリエンナーレ公式HPより
芸術センターはとにかくほとんどが映像作品のため、充分な時間が必要でした。
時間制限があったのでやむを得ず断念。ゆっくり見れたらとてもおもしろかっただろうなあ。



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(2010/10/19(火) 13:39)

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コメント
  充実した記事ですね。
私はやっぱりCDに興味がいきます。6枚ともアップしてほしかったです。マリア・ベターニア、ボサクカノーバ、ジャヴァンはわかりましたが、左下が分かりません。ベターニアは大学時代最も好きな歌手でしたが、この20年来遠ざかってます。ほとんどアナログレコードで買っていましたが、手放していませんのでレコードプレイヤーが復活したら(単に置き場所がないだけです)、聴きたいと思っている一人です。Maria Bethania, please send me a letter, I want you since, you are better better better bethania.... って兄貴が英語の歌作ってましたが(うろ覚え)。
URL | apresmidi2006 #eAxmhrKE | 2010/10/19(火) 19:52 [ 編集 ]

 
さすがですね、驚きましたi-5
左下はorquestra popular de camaraです。アレンジも演奏も秀逸でした。知らずに購入したら、ヴォーカルをやっているのが、大好きなモニカ・サウマソでびっくり!あとの2枚は海にちなんだボサノヴァ・コンピレーションとnovos baianosです。アナログはほとんど持ってないですが、たまに行くバーでかけてもらうアナログ盤はなんだか特別な音がするような気がします。
URL | kawole #- | 2010/10/20(水) 13:21 [ 編集 ]

  お褒め頂いて。
v-91
URL | apresmidi2006 #eAxmhrKE | 2010/10/20(水) 15:40 [ 編集 ]

 
v-424
URL | kawole #- | 2010/10/20(水) 17:43 [ 編集 ]

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